WBC世界ミニマム級タイトルマッチ メルビン・ジェルサレムVS重岡優大

メルビン・ジェルサレムと重岡優大のリマッチ。今回は王者と挑戦者の立場が入れ替わった試合となる。ジェルサレムは王者になって以来より強くなっている印象。前回明確に敗北を喫した重岡がどこまで迫れるか注目の試合となる。

出典：日刊スポーツ

日本　愛知県常滑市　Aichi Sky Expo
【WBC世界ミニマム級タイトルマッチ12回戦】

序盤からメルビンの速い右を軸にしたコンビネーションが冴える。重岡も交錯すると対抗して打ち合えるが、メルビンの仕掛けから来る右ストレートは見えていないか。

中盤に入るとメルビンの多彩さが光り始める。色々な入り方のコンビネーションを見せ、強力な右をフェイントに使うこともあったりと引き出しの多さを見せる。接近戦では五分の勝負になるシーンもあるが、メルビンのコンパクトなコンビネーションが的確で上回っている。

終盤、重岡が少しガード重視からのリターンを狙う戦い方にシフト。重岡の狙ったパンチもメルビンを捉え始める。しかしメルビンは慎重に戦い被弾は少ない。重岡が強引に連打を打ち込んでいく場面は有効だったが、最後までメルビンは重岡の動きを見極めながら立ち回り的確さを見せた。

判定3-0でメルビンが2度目の防衛に成功。前戦のカスティージョ戦で進化見せ、今回はさらに洗練され引き出しを増やして強くなっていた。重岡も強気はそのままにかなりシャープな戦い方を身に着けて進化していたが、より強くなっていたメルビンには及ばなかった。