ウズベキスタンのタシケントで行われたWBC総会での興行。メインイベントのWBC世界スーパーフライ級暫定王座決定戦は、カルロス・クアドラスとペドロ・ゲバラという元王者同士による一戦となった。
試合結果
ウズベキスタン タシケント フーモアリーナ
WBC世界スーパーフライ級暫定王座決定戦12回戦
クアドラスが新暫定王者となる。
試合内容
立ち上がりからほぼ様子見なしでお互いのスタイルをぶつけ合う展開。2ラウンドに一瞬の隙を突いたクアドラスの左フックが炸裂し、ゲバラがダウン。もろに左フックを被弾し倒れてしまったゲバラだが、意外なほどダメージは少なく、クアドラスの攻勢をかわして立ち回る。3ラウンドからは再びゲバラが互角に立ち回り、目まぐるしい攻防戦が続く。
中盤も拮抗した展開に。ゲバラが力強い右を的確に当ててクアドラスを攻め立てるものの、ラッシュで反撃されて被弾し、手を着いてしまいダウン判定。やや効いているかにも見えたが、その後も互角の展開に持ち込む。
終盤に入るとクアドラスが徐々に主導権を握る展開に。要所で見せる速く力強いコンビネーションが光った。ゲバラも力強いパンチを的確に当てていくが、今一歩上回ることができなかった。
判定2-1でクアドラスの勝利となり、クアドラスがWBC世界スーパーフライ級暫定王座に。暫定ながらローマン・ゴザレスに敗戦して以来、実に7年ぶりの世界王座戴冠となった。
久々ながらクアドラスがまたスーパーフライ級のトップ戦線に浮上してきた。エストラーダはもとより、井岡やマルティネス、中谷もこの男を意識せざるを得ない状況になっていくかもしれない。
年齢的にはベテランの域だが、今回の戦いぶりでは、他団体の王者と比べても遜色ない印象をうけた。
敗戦したがゲバラの出来も素晴らしかったと思う。彼もまだまだ王者クラスと渡り合える実力を証明できたと思われる。再びスーパーフライ級戦線が活況の様相を呈していくことだろう。
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