WBC世界ライトフライ級王座決定戦 カルロス・カニサレスVSパンヤ・プラダブスリ

寺地拳四朗が返上した王座をシルバー王者のカニサレスと2階級制覇を狙うパンヤが争う一戦。好カードと言える王座決定戦となった。

タイ バンコク ラジャダムナンスタジアム
【WBC世界ライトフライ級王座決定戦12回戦】

○パンヤ・プラダブスリ[判定2-0]カルロス・カニサレス●
パンヤが新王者となる。

序盤、カニサレスが前に出て攻め、左フックを中心に力のあるコンビネーションを浴びせていく展開。パンヤやや押され気味ながらもカニサレスのペースにのまれないよう打ち終わりなどを狙い的確なストレートをヒットさせていく。序盤はほぼ互角といった展開か。

中盤に入るとカニサレスの力強さが一段と増してくる。パンヤは押され気味になり手数も減少。そしてロープ際に詰められる場面も多々見られるようになった。パンヤはディフェンスが割と固いので致命打は回避しているが、主導権は完全にカニサレスに。

終盤に入ってもカニサレスの勢いは衰えず。ガンガン前に出て力強いコンビネーションをヒットさせていく。特に10ラウンド以降はカニサレスがほぼ一方的に滅多打ちにし、パンヤほとんど手が出ず打たれ続ける展開に。カニサレスが圧倒した展開のまま試合は判定へ。

判定はなんと2-0でまさかのパンヤの勝利に。地元判定が酷いと評判のタイだが、それにしてもこの判定はひどすぎる。カニサレスは完全に勝利を盗まれた。私の個人的な判定は118-110でカニサレス勝利。序盤は互角だったが、5ラウンド以降はほぼ全てのラウンドでカニサレスが上回っていた印象だ。

ただ、パンヤ勝利の瞬間、ラジャダムナンスタジアムでブーイングが起こったのが唯一の救いか。試合後、WBC会長のスライマン氏も怒りを露わにし、ジャッジへの失望のコメントをし、再審査を要求。

再戦必至となるが、再びタイでの興行となった場合、公平性が担保されるかはかなり疑問と言わざるをえない。

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