WBA世界バンタム級暫定王座決定戦 アントニオ・バルガスVSウィンストン・ゲレロ

WBA世界バンタム級王座に堤聖也が君臨する中、WBAがまた不可解な暫定王座決定戦をセット。1位のバルガスと9位ながら無敗のゲレロが争う一戦に。経緯はともかく見ごたえのあるマッチアップとなった。


出典:NY FIGHTS

アメリカ合衆国 フロリダ州オーランド カリベ・ロイヤル・オーランド
【WBA世界バンタム級暫定王座決定戦12回戦】

○アントニオ・バルガス[10R TKO]ウィンストン・ゲレロ●
バルガスが新王者となる。

序盤から波乱の展開に。ゲレロが仕掛けた打ち合いの中でバルガスが左フックをヒットさせてダウンを奪った。2ラウンドも激しい攻防戦のなか今度はゲレロが右ストレートでバルガスを倒す。そして3ラウンド以降もスリリングな打ち合いが続く。

中盤もお互いが手を出し合う展開に。バルガスがプレッシャーをかけながら的確なヒットを狙う。対するゲレロはバスガスの前進を受けながらも切れのあるコンビネーションを放って対抗。手数は出ている。8ラウンドあたりからバルガスがさらに攻勢を強めやや打ち勝ってきたか。

9ラウンドに入るとバルガスが明確に押し始めた。ゲレロはやや失速気味に。迎えた10ラウンド、バルガスがロープ際でラッシュを仕掛け、強打を立て続けにヒットさせたところでレフェリーが割って入り勝負あり。

バルガスがTKO勝利で暫定王座獲得。ゲレロも戦績どおり強かったがバルガスには及ばなかった。終わってみればバルガスの終始一貫したボクシングが最後のTKO勝利を呼び込んだと思える。的確な攻勢が目立ち安定感のある試合運びだった。

正規王者には堤聖也がいるこの階級。堤が統一路線にはいかず防衛戦をするならば、暫定王者となったバルガスとの団体内統一戦も選択肢になってくるだろう。今回の試合を見る限り実力的には若干堤が上回ているように思えたが、実現すれば拮抗した見ごたえのある試合になるのは間違いない。

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