モンスタートーナメントで優勝した堤聖也が悲劇を乗り越えて世界挑戦へ。勝てば統一戦の機運が高まる井上拓真が迎え撃つDay1のメインイベント。
日本 東京 有明アリーナ
WBA世界バンタム級タイトルマッチ12回戦
○挑戦者 堤聖也[判定3-0]王者 井上拓真●
拓真が3度目の防衛に失敗。堤が新王者となる。
拓真が3度目の防衛に失敗。堤が新王者となる。
序盤、接近戦を仕掛けようとする堤に対して拓真がコンパクトなフックやアッパーで迎撃。拓真のスピードがはるかに上回り堤は被弾が多い。堤が変則的なタイミングで強引に突っ込んでいくが、拓真は詰められても巧みなボディワークで捌き、速くコンパクトなパンチを返していく。
中盤になると時折スイッチを見せたりしながら飛び込む変則的な堤の右が拓真をとらえ始める。相変わらず的確さでは拓真が上回っているが、強引な堤の連打やボディで拓真が少し落ちた印象も。8ラウンドには堤の奇襲が功を奏して流れが堤に。
終盤に入ると拓真が打ち合いに応じる姿勢を見せコンパクトなパンチが冴えるが堤は全く退かず手数とパワーのあるパンチで押す。10ラウンドには拓真が少し目線を切ってしまった隙に、堤が左フックでロープ際へ飛ばして崩しこれがダウン判定に。その後も試合終了まで互角の打ち合いが続いたが堤が押し切ったか。
判定3-0で堤が勝利。初の世界挑戦で評価の高い井上拓真を退けて見事戴冠。
序盤は拓真のスピードが各段に速く全く相手にならないのではと思わせたが、ラウンドを重ねるごとに、堤が強引に自らの戦い方に引き込んでいった。拓真は中盤にどっちつかずの戦い方になってしまったところを持っていかれた印象。
だがこれはお互いの戦術や作戦よりも堤の執念、そして絶対に諦めない折れない心がもたらした勝利と言っていいかもしれない。
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