WBA世界スーパーライト級暫定王者イスマエル・バロッソと平岡アンディによる挑戦者決定戦。バロッソが保持する暫定王者は懸けられず、平岡が勝利した場合暫定王座は消滅するという変則マッチとなった。
画像出典:livedoor news
日本 東京都江東区 有明アリーナ
WBA世界スーパーライト級挑戦者決定戦12回戦
序盤、平岡が有利な距離を保ちながらジャブを突いていく。バロッソは飛び込んで強打を振っていく展開。2ラウンド以降からバロッソの飛び込みざまに平岡が右フックを合わせ始め、バロッソはことごとく被弾。
中盤も平岡の速く鋭いジャブと右フックが冴える。6ラウンドにはバロッソの大勢がやや崩れたところに右フックを当ててダウンを奪った。7ラウンドは優位と見て距離を詰めにかかったが逆にバロッソの得意な距離に。
迎えた9ラウンド、出入りを繰り返す立ち回りに変えた平岡の左ストレートが炸裂しバロッソがダウン。立ち上がったバロッソにさらに左のカウンターを当てキャンバスに沈めた。ここでバロッソ陣営が棄権を申し入れて勝負あり。
平岡が見事TKO勝利で挑戦権獲得。落ち着きながらも攻める無駄のない立ち回りが冴えた。少しでも危険を感じたら柔軟に戦い方を変え、引き出しの多さも見せた。バロッソ側から見ればは平岡とはかなり相性が悪かったかもしれない。
勝利して王者への挑戦権は得たものの暫定王座の獲得は無し。JBCがWBAの暫定王座は認めない方針らしい。WBAの不可解な暫定王座の乱発が要因と思われるが、他の3団体の暫定王座は認めているので、認めてしまえばいいのではと思う。
バレンズエラVS平岡が正式に決まる前に、再びWBAが不可解な暫定王者を生み出したら、なんとなく平岡が報われない気がする。暫定王座が空位になったからと、そういうことしそうなのがWBAだ。
ただ、とにかく平岡は勝利し、現王者のホセ・バレンズエラ戦につなげた。イサック・クルスを破って戴冠したバレンズエラだが、決して難攻不落の王者ではない。もし日本開催なら前王者のクルスよりも日本へ呼べる可能性は高そうだ。
そして今夜の平岡の出来を見る限り渡り合えそうではある。期待してその時を待ちたい。
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