現在スーパーウェルタ級で最も注目されているプロスペクトザンダー・ザヤスが、トップランクの興行でメインイベンターとして登場した。
ザンダー・ザヤス
戦績:19戦19勝(12KO)無敗
生年月日 | 2002年9月5日 |
身長 | 178cm |
リーチ | 188cm |
階級 | スーパーウェルター級 |
獲得タイトル | NABOスーパーウェルター級王座、NABFスーパーウェルター級王座 |
大いに将来を期待されているスーパーウェルター級のプロスペクト、ザンダー・ザヤス。プロ19戦目となる今回の相手は元WBO世界スーパーウェルター級王者のパトリック・テイシェイラ。今までと比べて一段とレベルの上がる相手となった。
試合は序盤からザヤスが落ち着いた試合運びを見せてペースを掴み元世界王者のテイシェイラを圧倒。試合を通してテイシェイラにほとんど何もさせず、終盤にはテイシェイラが為す術がなくなるほど追い込んでの圧勝。誰も異論はないであろうと思える完璧な判定勝利を飾った。ザヤスにフルマークをつけるジャッジも2人いたが、そういった判定も全く違和感がないどころか妥当と思えるほどだった。
多彩なコンビネーションを見せたわけではないが、無駄打ちをせず要所で上下に的確なブローを打ち分けて、相手に何もさせない試合運びは見事。フェイントなども巧みで、経験豊富な元世界王者相手に駆け引きでも完全に上回っていた。
「厳しいテストだと感じましたが、見事に合格しました。トップランクのみんなが言うように、12ラウンドに行く前に10ラウンドをやらなければなりません。今日はそれをやり遂げました。卒業しました。あれは必要なラウンドでした。これからはどんなラウンドでも対応できます。左利きの選手への角度、外側への出方、ボディへのアプローチを練習する必要があります。今日は距離が鍵だと感じました。」
出典:The Ring
ザヤスは試合後上記のように語っていたという。圧倒していたとはいえ厳しい相手に初めてフルラウンドを戦った経験も大きいだろう。
全体的に落ち着いた試合運びができ、無駄打ちをせず的確性が高い。攻めるべきところは攻め、引くべきところは引く判断力も持ち合わせている。そして駆け引きの上手さ。21歳とは思えないレベルの高さを感じさせる。
キャリア序盤は経験を積み、少しづつ強豪との対戦を経験。NABO、NABFのタイトルを獲得して着実にステップアップを続け、ついには元世界王者を圧倒しての勝利。
現時点での世界ランキングはIBF11位、WBA7位、WBO5位にランクイン。層の厚いスーパーウェルター級ではあるが、ザヤスなら必ずビッグネームたちの間に割って入れるはずだ。
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