WBCスーパーフェザー級シルバー王者のマイケル・マグネッシに力石政法が挑む一戦。敵地イタリアに力石が海を渡って挑んだ。
イタリア コッレフェッロ
WBCスーパーフェザー級シルバー王座戦12回戦
マグネッシが2度目の防衛に失敗。力石が新王者となる。
試合開始直後から俊敏な動きでガンガン前に出てくるマグネッシ。左右のフックを振りながらインファイトしてくるマグネッシに対して、力石は押され気味。下がってしまったり、やむを得ず相手の得意な打ち合いとなってしまう展開。力石のパンチもタイミングよく入っているが、マグネッシは簡単に退かない。
中盤に入るとマグネッシの嵐のような連打は若干落ち着きを見せたものの、前に出続けるスタイルは変わらない。力石は少しづつマグネッシの攻撃を見切りつつあるが押され気味。力石も工夫したコンビネーションを繰り出し効かせる場面も見られるが、マグネッシを上回っていく展開とは言えない。
8ラウンド終了時点でのオープンスコアでは4ポイント差でマグネッシ。力石サイドから見れば判定では絶望的。しかし、終盤にドラマが。
10ラウンド、力石のカウンターをきっかけに突如激しい打ち合いに。力石が玉砕覚悟のインファイトの打ち合いに出て、マグネッシに連打を浴びせていく。11ラウンドに入るとダメージを負ったマグネッシは弱気を見せ、勝ち筋を見た力石が強気の攻めに転じる。
12ラウンド開始直後、力石の右フックが炸裂しマグネッシがダウン。再開後、さらに左ストレートでマグネッシを再び倒す。マグネッシはほぼ戦闘不能に見えたものの尚も再開、力石が猛追し、力のある連打を打ち込み続けストップを呼び込んだ。
最後はまるでドラマの様な劇的な幕切れ。力石は序盤からペースを握られ、判定では絶望的な状況。しかし、最後は玉砕覚悟の気迫あふれる攻めで押し切りマグネッシを撃破。強引に勝利を手繰り寄せた。
勝負を仕掛けた終盤、覚悟を見せた戦いぶりに力石政法という男の底力を見た。
WBCシルバーのベルトを手にし世界戦へ前進。
WBCの王者はオシャキー・フォスター。力石にとって難敵であることは間違いないが、フォスターは自画自賛しているほど安定はしていない。現時点では難しいかもしれないが、もう少し伸びれば力石にも戴冠のチャンスがあるだろう。
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